3Dプリンター活用事例(Carbon特集)
この度弊社即時見積サービスに新対応素材としてCarbon樹脂が追加されました。
詳細はこちら:https://www.kabuku.io/material-epu/
https://www.kabuku.io/material-rpuuma/
追加に伴い、今回の事例集は新たに対応可能となったCarbon樹脂を用いた事例を紹介します。
*既に過去に別テーマで紹介済みの事例も含まれます、改めてご了承願います
JINS 社のアイウェア事例
AM製造対象品:アイウェアのツル部分(樹脂)
ポイント:
・ツル部分を柔軟な樹脂素材を用いたラティス(格子)構造にする事で柔軟性を持たせながら動いてもずれにくく、蒸れにくい設計を実現。
・ラティス構造はAM技術の基本活用方の一つで、AM以外の工法での製造は困難。
・今後 e-Sports 等の分野も成長していく中、長時間着用が苦にならないアイウェアの需要は高まっていくことが推定される。
参照元:
https://www.3dprintingmedia.network/carbon-gets-into-the-3d-printed-eyewear-game-with-neuron4d-sunglasses/
https://wired.jp/2020/01/06/jofjins_neuron4d-ws/
ランボルギーニの事例
AM製造対象品:Sián FKP 37のエアベント、ダッシュボード
ポイント:
・Sián FKP 37 はランボルギーニ初の AM 技術を活用した同社の車種。
・最先端技術を持って作られたこのエアベントにより、快適な加速感と最高の運転体験を得る事に成功。
・AM を活用する事で設計から製造までのリードタイムを短縮し、それまでの工法と比較して12週間の納期短縮を実現。
・材料となるEPX 82は既に同社の燃焼性、揮発性有機化合物、熱サイクルおよび熱老化試験をクリアしている。
山本光学社の事例
AM製造対象品:スポーツアイウェアSWANSのフレーム部
ポイント:
・使用プリンターはCarbon社製、素材は高弾性エラストマー
・フレーム部分はAMならではの構造を採用し、軽量化と同時に耐衝撃性を強化
・ASTM規格準拠の耐衝撃テストをクリアし、160km/hの野球硬球を2mの至近距離で衝突させてもレンズがフレームから外れない
Specialized社の事例
AM製造対象品:自転車のサドル
ポイント:
・使用素材は EPU
・従来の発泡剤を用いたサドル開発に限界を感じていた
・従来の製造方法ではサドル密度の変動への対応と、理想的な乗り心地を提供するゾーンを作成する点が欠けていた
・プリンターを用いて、乗り心地とコントロールを両立した設計をラティス構造を用いて実施
・従来の標準開発機関である24ヶ月の約半分の12ヶ月で開発が完了し、量産がスタートできる状態になった。
NASAの事例
AM製造対象品:冷ガス推進システム用高性能スラスター
ポイント:
・使用素材は CE221(シアンエステル)
・本パーツはNASAで初めて飛行認証を取った樹脂プリント部品
・自律飛行ロボットSeekerに使用されるパーツで、従来のマシニングでは複雑な穴機構を実現できない
・100回以上の加圧試験を重ね、構造設計とシーリングインターフェースを改善
・機械的特性と部品性能の必要性を考慮し、後処理と硬化時間を見直した結果、限界公差である 0.6 mm の公差を安定して満たす事に成功
・プロジェクトスタートから完了まで掛かった期間は約1年、掛かった金額は300万ドル。
これはNASAの部品開発からすれば非常に早く安く完成した効率的なプロジェクトとなった。
今回ご紹介した事例でプリンター、素材は全て弊社の方で対応可能です。
Carbonプリンターの特性としては、比較的細かい造形を高精度で実現できる事です。
上記事例にあるように、従来の設計からは大きく変える必要はありますが、
従来工法では製造ができなかった形状や解決できなかった課題を解決できる可能性があります。
ご興味がある方は一度弊社までお問い合わせ下さい。