3Dプリンター活用事例(自動車業界 Part 6)
今回のブログでは、自動車業界における3Dプリント技術の活用事例を紹介致します。
ソーラーカーレースの事例
AM製造対象品:バッテリーケース
ポイント:
・ベルギーの「Agoria Solar Team」がオーストラリアにて開催された「Bridgestone World Solar Challenge」にて実際に使用したソーラーカーに搭載された
・長年の課題だった効率的な太陽光の吸収とバッテリーの発熱を解決するためにAM技術を導入
・使用されたプリンターはSLS方式、使用材料はPA12(ポリアミド)
・ラティス構造や多数の冷却穴を設置した形状を活用し、前車種と比較し15%の性能アップに成功
参照元:
https://i.materialise.com/blog/en/3d-printed-solar-car-battery-case/
Volkswagen社の事例
AM製造対象品:小型自動車部品
ポイント:
・使用機種はHPのメタルジェット方式プリンター
・同社のEVカー「id.3」の製造ラインで使用
・具体的な部品名は公表されていないが、年間 10,000点程の部品の製造に使用されており、将来的には50,000~100,000点の部品を同プリンターで製造する見込みとなっている
・主な使用背景としては、AMに適した設計の適用で軽量化が見込める点
参照元:
https://www.3dprintingmedia.network/10000-3d-printed-id-3-models/
Big Rep LOCIの事例
AM製造対象品:小型EV「LOCI」のほぼ全部品
ポイント:
・ラストワンマイル用の移動手段として開発
・構成部品は僅か14部品で、高熱樹脂ProHT、PLX、PA6から製造されている
・電装回りやエンジン以外の部品を全てBig Rep社のプリンターで製造されている
・将来的にはスペアパーツの類もすべてスキャンしてどこでもプリント可能にすることでメンテナンスコストも安価で済ませる想定
参照元:
https://www.inceptivemind.com/bigrep-loci-electric-podcar-entirely-made-3d-printer/10640/
まとめ
自動車業界の事例については今回で6回目のご紹介となりますが、やはり自動車業界はAM技術の活用が積極的に行われている印象です。
上記のVolkswagen社とBig Rep社の事例で使用されたプリンターは、日本国内ではあまり聞かないプリンターですが、弊社の海外協力工場で所有している工場もございます。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください。