熱力学-力学的仕事の計算1
熱力学とは、熱を機械的(物理的)な仕事に変換することです。
自動車のエンジンの場合は、ガソリンと空気の混合気が燃焼し空気を膨張させて、ピストンの運動による回転する力をタイヤに伝達して走行します。
このように熱をエネルギーとして、力学的な仕事に変換しています。
力学的な仕事とは、物体に一定の力をかけて、その方向にある距離を移動させることです。
この時の力は投げたり、衝撃で飛ばしたりするのではなく、移動する間は力をかけ続けるものとして計算します。
物理的な仕事の場合、力×距離として計算するので、物体が動かない場合は仕事をしていないことになります。
例えば、重い物をどれだけ押しても動かないような場合、押している本人がどれだけ疲れるまで押しても、物は動いていないので仕事をしていないことになります。
人力では無理なので、物をある距離まで動かすためには、どのぐらいの力が必要なのかを計算で求めて、物を動かすための装置を設計・製作することになります。
・仕事の計算
仕事【W】とは、力【f】をかけて物体をある距離【l】移動させることです。
仕事は次式で計算できます。
力 :f 【N】
距 離:l 【m】
仕 事:W【J】
W=fl