接着剤の種類
接着剤を用いた接合は、科学的接合と呼ばれている方法です。
接着剤により、被着材料が科学的や物理的な力、またはその両方の力によって結合している状態のことです。
被着材料によって使用できる接着剤が変わります。
金属材料を接着する際には、加工による歪みの矯正やバリ取り、表面に付着した錆や加工油などのオイル類の除去など、表面をキレイにしておくことが重要です。
成分や使い方は多岐にわたりますが、異種金属材料を接着するために使用する接着剤のおおまかな分類です。
嫌気性接着剤
空気を遮断することで硬化する接着剤です。
部品の隙間に充填して使用します。
ねじ部に塗布して締め込んだり、嵌め合い部分に塗布することで、結合力を高めて緩みを防止したり、水分の侵入を防ぐシーリング効果が得られます。
紫外線硬化型接着剤
紫外線を照射することで硬化する接着剤です。
数秒程度で硬化することと、作業性も良いので、工数の短縮ができます。
紫外線が当たらないと硬化しないので、直接当てられる場所に塗布するか、紫外線を通す材料を使用する必要があります。
効果後は無色かほぼ無色なので美観的にも優れています。
瞬間接着剤(シアノアクリレート系)
水状またはゼリー状の接着剤の着いた被着物同士を押し付けて、接着剤を押し広げることで、空気中の水分に反応して硬化する接着剤です。
水分に反応すると瞬間的に硬化するため、位置の調整がしにくいことや、皮膚などの人体に付着したときに剥がすのが大変です。
強力に接着出来ますが、衝撃や熱には弱いものがあり、長期利用にはあまり向いていないので、作業がし難い場所や複雑な部品などの作業時に瞬間接着剤で固定しておいてから、ねじなどで機械的に締結をする使い方もしています。
弾性接着剤
硬化するとゴムのような弾性体になる接着剤のことです。
一液形と二液形があり、一液形は空気に触れた箇所から硬化し始めて、二液形は混合した時点で中心部から硬化していきます。
塗布した後にゴム状になるので柔らかくて粘り強く、外部からの振動や衝撃に対して強いことから、防水性能などを持たせたい装置の接着とシーリング目的で使用できます。