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【設計実務】図面の読み方 1

 図面とは、組み立てや部品の製造など、目的によっていろいろありますが、ものを作るために使われるものです。

 図面を作成することを製図といいます。

 その中で、機械関係の製図を機械製図といい、機械を制作するための図面を製作図といいます。

 製作図は設計者の考えていることを、工場の加工や組み立ての担当者といった、他者に伝えるために作成されます。

 設計者が正確な製図をしても、読み取る側に知識がなかったり、見間違えたりしては意味がなくなってしまいます。

 

図面の基礎

 上記機械部品の製作図から、図面に何が描かれているかを解説します。

 1~4については、会社によってテンプレートを作成していることがあります。

 カブクのテンプレートを使用しています。

 

1.図面枠

①中心マーク:図面の中心を示しています。

②区分記号:図面の区域を表示するための記号です。

③輪郭線:この線で囲った内側が、図を描く領域となります。

2.表題欄

図面の情報を記入します。

①品名(図名):部品(図面)の名称です。

➁図番:図面番号です。図面番号は会社によって決まりがあります。

③材質:製作部品の材質です。材料記号か材料名で記入します。板金部品の場合は板材の厚みも併記します。

④表面処理:メッキや塗装など、部品表面への処理です。メッキや塗装を記号か名称で記入します。

⑤投影法:製作する部品の形状を、紙の上(2次元)に表示するための方法です。

     上記表題欄の記号は、第三角法であることをあらわしています。

⑥尺度:図面の尺度です。

    図面上にあらわしている図形のサイズと、製作する部品の実際のサイズとの割合を【図面のサイズ:部品のサイズ】という形で示します。

⑦葉番:製作部品に対する図面の最大枚数と、現在の頁数です。部品の形状が、用紙サイズに対して大きすぎたり、複雑な図面は1枚では入りきらないときに、図面を何枚かに分けて作ることがあります。

    【頁数/最大頁数】という形で記入します。

⑧用紙サイズ:用紙(図面枠)のサイズです。

⑨署名欄:図面の作成者と、検図者と検認者の署名です。押印(電子印)の場合もあります。

⑩企業名:企業名や企業ロゴです。

3.改訂欄

  部品(図面)に修正をするときに履歴を記入します。

  修正する度に上に追加していきます。

 

4.公差表

  図面に適用する普通公差の表です。

  上記画像の場合は斜線でAとCを消しているので、Bを適用します。

 

5.製作する部品の図

・部品の図形

 部品の形状が全て分かるように図形を表示します。

 必要に応じて複数視点からの図形を追加します。

・図形に寸法を記入した状態。

 図面の形状に各寸法を引きます。

 距離や穴など、寸法の出し方で判断します。

6.注記

 図面では表すことができない指示や注意書きを、図面の空いている箇所に記入します。

 特にない場合は、何も記入しません。

 

JIS Z 8114 : 1999 製図一製図用語 より抜粋

 

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