【機械設計の基礎】図面指示-バリ、カエリなきこと
バリ取りの方法は色々とありますが、指示の仕方で作業内容が変わります。
切削加工でもプレス加工でも、材料を加工して製作する部品には必ずついてまわる問題です。
処理の仕方次第で製品の品質からコストまで大きく変わってしまう程に重要です。
「バリ、カエリなきこと」とは、製作図面でよく使われるバリ取りの指示です。
「バリ、カエリ不可」など文言が違う事はありますが、バリがなければ良いという程度の、少し曖昧な指示となります。
この指示だと、バリ取りを作業の内容は工場側にお任せすることになります。
バリ取り機械でやるのか、専用工具を使用するのか、ヤスリがけなのかなど、設計者側と製造者側の間で認識が一致していれば問題ありませんが、よく知らないで出したら思っていたのと違ってしまう場合もあります。
あえて細かく指定しないことで、工場でできる作業方法で手で触れても怪我しない程度にバリ取り作業をして、コストを抑えられるという場面もあります。
精度が必要な部品や量産品などの場合は、バリ取りだけで大きな問題になり兼ねないので、製造者側とよく会話をして認識を合わせるようにしましょう。