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【めっき】亜鉛めっきとは

亜鉛めっきとは

亜鉛めっきとは、鉄などの素材表面に亜鉛の薄い皮膜を作る加工で、耐食性・密着性がとても高く、費用面でも優れています。
亜鉛めっき製品としては、薄い鉄板や鉄骨などの建築資材、自動車部品や家電、道路、橋、農業関係施設など幅広い用途で使用されています。
亜鉛めっき製品は水に強く耐用年数が長いことから、メンテナンス面を含めて費用を抑えたい製品等に使用することが多いのも特徴です。

 

1.亜鉛めっきの特徴

亜鉛めっきには、被膜によりさびを防ぐ保護被膜作用と、めっき層のキズにより素地が露出しても、亜鉛が先に陽イオンとなり素地を保護する犠牲防食作用という二つの防さび特性があり、素材の品質や性能等を強力に保持してくれます。
そのため鉄などの金属めっきとして幅広い用途で使われています。

「犠牲防食作用」とは

亜鉛のめっき層にキズがついて素地の鉄等が露出した際に、鉄よりも先に亜鉛が溶け出し鉄の表面を保護しようと働きかけ、その腐食を防ぐ作用のことを言います。塗料などの皮膜は劣化によるひび割れや皮膜のキズにより、むき出しになった鉄等に赤さびが発生して腐食しますが、亜鉛めっきではこのような現象を防ぐことができます。

 

 
亜鉛めっき犠牲防食作用
 
 
 
 

2.亜鉛めっきの種類

亜鉛めっきには、加工方法によって2種類に分けることができます。

電気亜鉛めっき

鉄等の素材を溶けた亜鉛のめっき液に入れ電気分解させることにより、めっき液の中にある亜鉛と鉄等の表面を結合させます。
電気亜鉛めっきは、めっき厚が均一で薄い皮膜を鉄等の表面に付けることができるので、外観がきれいです。

溶融亜鉛めっき

亜鉛と鉄等の素材との化学反応を用いて亜鉛の皮膜を作る加工方法です。
電気亜鉛めっきよりもめっきが厚くなるため、厚みを均一にコントロールするのが難しい一方で、鉄等の素材がさびないよう品質を長期間保つことができます。
なお、素材の加工性を損なわないので、色々な製品下地としても使われます。

 

 

3.電気亜鉛めっきと溶融亜と鉛めっきの違い

電気亜鉛めっきと溶融亜鉛めっきにおいては、下図の通り特徴等が大きく異なります。
防さび性能を重視する場合は、皮膜の厚い溶融亜鉛めっきを用いることが多いです。

 

  電気亜鉛めっき 溶融亜鉛めっき

特徴

耐候性は劣る
めっきの厚みがうすく均一
耐候性が高い
めっきの厚みがあり、均一にするのが難しい

外観

光沢がある、表面がきれい 表面が少しざらつく

使用用途

屋内向け
自動車部品、ネジやボルトなどの小さめの製品に使われることが多い

屋外向け
建築、土木その他大型の製品に使われることが多い

 

 

4.亜鉛めっきの表面処理

亜鉛めっき自体をさびから守るために施す表面処理として、クロム酸塩の溶液に浸漬する処理=クロメート処理があります。もともとの亜鉛めっき自体の犠牲防食作用に加えて、さらなる耐食性の向上や、塗装下地用として密着性の向上などにとても有効です。
クロメート処理の詳細は「三価クロメートとは」を参照してください。

【三価クロメート】三価クロメート

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2020年06月24日

 

 
 

 

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